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コーヒーは1日何杯まで? 健康とカフェインを科学的資料から考える

コーヒーは1日何杯まで? 健康とカフェインを科学的資料から考える

コーヒーは1日何杯まで? 健康とカフェインを科学的資料から考える

「コーヒーは1日に何杯まで飲んでいいの?」

コーヒーを毎日楽しむ方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。

昔は「コーヒーの飲み過ぎは体に悪い」というイメージもありましたが、現在ではコーヒーと健康について世界中で多くの研究が行われています。

今回は「コーヒーは健康に良い」と単純に結論付けるのではなく、EFSA(欧州食品安全機関)やIARC(国際がん研究機関)、医学論文などの情報をもとに、現在分かっていることを整理してみます。

まず知っておきたい「カフェイン400mg」

健康な成人について、ひとつの目安としてよく使われるのが1日400mgのカフェインです。

EFSA(欧州食品安全機関)は、健康な成人について、1日を通して摂取するカフェインが400mgまでであれば、安全性について通常は懸念を生じないとしています。

ただし、ここで注意したいのが、

「400mg=コーヒー4杯」とは限らない

ということです。

コーヒーに含まれるカフェイン量は、

・豆の種類
・使用するコーヒー豆の量
・抽出方法
・抽出量

などによって変わります。

そのため「何杯」という数字だけで考えるより、カフェインの摂取量をひとつの目安として考える方が正確です。

では、1日3〜4杯くらいなら大丈夫?

健康な成人であれば、一般的なコーヒーを1日数杯楽しむことは、現在の科学的知見から見て必ずしも「飲み過ぎ」とは言えません。

ただし、カフェインに対する感受性には大きな個人差があります。

同じ量を飲んでも何ともない人もいれば、

・眠れなくなる
・動悸を感じる
・落ち着かなくなる
・胃に不快感を感じる

という人もいます。

数字だけでなく、自分の体がどう反応するかを見ることも大切です。

コーヒーは健康に良いの?

ここは少し慎重に考える必要があります。

近年、多くの研究で、コーヒーを習慣的に飲む人と、いくつかの健康指標との間に興味深い「関連」が報告されています。

たとえば、これまでの多数の研究をまとめたレビューでは、コーヒー摂取と心血管疾患、2型糖尿病、一部のがん、全死亡リスクなどとの間に、リスク低下の関連が報告されています。

また、ヨーロッパ10か国、52万人以上を対象とした大規模な研究でも、コーヒー摂取量が多いグループでは、さまざまな原因による死亡リスクが低い傾向が報告されています。

ただし非常に重要なのは、

「コーヒーを飲んだから病気にならなかった」と証明されたわけではない

ということです。

食生活、運動、喫煙、生活習慣など、健康にはさまざまな要因が関係しています。

観察研究で「関連がある」ことと、「コーヒーそのものが原因で健康になった」ことは同じではありません。

ですから0566珈琲製作所では、「コーヒーは健康に良いからたくさん飲みましょう」とは考えていません。

おいしいコーヒーを無理のない範囲で楽しむ。

その結果として、健康との興味深い研究結果もある。

そのくらいの距離感がちょうどいいのではないでしょうか。

コーヒーと「がん」の研究

コーヒーと健康について大きく見方が変わったテーマのひとつが、がんとの関係です。

WHO(世界保健機関)の専門機関であるIARC(国際がん研究機関)は、1,000件を超える研究を検討し、コーヒー飲用について「ヒトに対する発がん性について分類できない(Group 3)」と評価しています。

これは「コーヒーは絶対安全」という意味ではありません。

一方で、検討された研究では、乳がん、前立腺がん、膵臓がんなどについて発がん作用を示すものではなく、肝臓がんや子宮内膜がんについてはリスク低下との関連も観察されています。

研究が進むことで、昔持たれていたコーヒーのイメージも少しずつ変化しています。

夜のコーヒーには注意

カフェインで特に注意したいのが睡眠です。

EFSAでは、成人の場合でも100mg程度のカフェインを就寝時間に近いタイミングで摂取すると、睡眠時間や睡眠パターンに影響する可能性があるとしています。

「1日400mgまで」という数字だけを見て、夜まで飲んでも問題ないという意味ではありません。

夕方以降にコーヒーを飲むと眠れないという方は、飲む時間を早めたり、デカフェを選んだりするのもひとつの方法です。

妊娠中は基準が異なる

妊娠中については、一般の健康な成人とは目安が異なります。

EFSAでは、妊娠中の女性について、すべての食品・飲料から摂取するカフェインを1日200mgまでとすることは、胎児について安全性上の懸念を生じないとしています。

コーヒーだけでなく、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどにもカフェインは含まれています。

妊娠中や授乳中、治療中の病気がある場合などは、一般的な情報だけで判断せず、医師などの専門家に相談してください。

結局、コーヒーは1日何杯がいい?

「誰でも○杯が正解」という答えはありません。

健康な成人であれば、カフェイン摂取量として1日400mg程度までがひとつの目安になります。

ただし、

体質、
コーヒーの濃さ、
抽出方法、
飲む時間、
ほかの食品から摂取するカフェイン、

によって条件は変わります。

だから私たちは、杯数だけを気にするより、

自分の体調と相談しながら、おいしく飲める量を楽しむこと

が一番だと考えています。

コーヒーは薬ではありません。

毎日の生活の中にある、小さな楽しみです。

その一杯を、無理なく長く楽しんでもらえたらと思います。


参考資料・情報源

・European Food Safety Authority(EFSA)「Caffeine」
https://www.efsa.europa.eu/en/topics/topic/caffeine

・International Agency for Research on Cancer(IARC/WHO)「IARC Monographs Volume 116: Evaluation of drinking coffee, maté, and very hot beverages」
https://www.iarc.who.int/featured-news/media-centre-iarc-news-mono116/

・PubMed「Coffee, Caffeine, and Health Outcomes: An Umbrella Review」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28826374/

・IARC「Coffee drinking and mortality in 10 European countries: a multinational cohort study」
https://www.iarc.who.int/news-events/coffee-drinking-and-mortality-in-10-european-countries-a-multinational-cohort-study/

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断・治療・予防を目的とするものではありません。

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